三文クリエイター

自作小説&映画の感想、地域の話題を紹介してゆきます! 

餓鬼狩り 第二部 (第三回) 

自作小説

                     餓鬼狩り  第二部 (第三回)

 オババの話は続く。
「おまえと、ナギが十五の歳になるまで、おまえたちの父、千寿に、那美とナギに、この十種神宝を授けてはいけないと戒められてきたのじゃがなあ……洪暫は、おまえらの力に気づいてしもうた。もう一刻の猶予ならぬ」
 オババは、那美の瞳を見つめた。那美は、オババを見つめ返す。
 那美の瞳は漆黒だった。漆黒の闇の中にキラキラと、宝石のような光が宿る那美の瞳は、たとえよもない美しさだった。
「ほんに、おまえはいい目をしているのう。一点の曇りもない純粋な輝きを持つ目じゃ」
 オババは、台座に置いてある十種神宝に手を置いた。
「おまえたちは、力自慢の熊の蒜壺を、その手で、葬り去った。喪間を倒したことで、洪暫は、おまえたちが途方もない力を持っていると知ってしもうた。じゃがな、まだ洪暫は、十種神宝のことは知らぬ……。いずれ、気づくと思うが、十種神宝の秘密を知ったところで、あやつに、神が蒜壺一族にかけた呪いを解くことなどできぬ」
「なぜ、叔父上には呪いをとくことができないの?」
 那美が聞いた。
「おまえの父、千寿が、命がけで解こうとして解けなかった呪いが、私利私欲の塊のような男、洪暫に、なんで解けようか?」
 洪暫は、蒜壺一族の頭目の座を奪うために、兄である千寿を、その手で殺した男である。おのれの欲のために肉親でさえ、その手にかけた。そんな男が、なにゆえ、神が蒜壺一族にかけた呪いを解くことができようか。
「那美、十種神宝の秘密がすべて解けるまで、十種神宝を使い、蒜壺一族から自分の身を守るのじゃ」
「えっ? これは、身を守る道具なの?」
「本当のところは、分からぬ……。十種神宝が、何のために生み出されたのか、誰がこのようなものを作ったのか? 本当のことは、わしにも分からぬ。じゃがな、いまは、この十種神宝が、おまえたちを守ってくれるだろう」
 幼い那美にとって、目の前に置かれた十種神宝が、どのような価値を持つものか、知る術はない。ただ、この十種神宝には、途方もない秘密が隠されていることだけは理解できた。
「これがどんなものかよくわからないけれど……。あたい、これを使って、自分と……みんなのことを守るわ」
「みんなとは?」
「村の人たち」
「そうか、そうするがよい。蒜壺のものは、おまえとナギをさらうために、再び、村にやってくるだろう。その度に村の人々が犠牲になるかもしれぬのでのう。村の人たちを犠牲にしてはならぬ。村の人たちを、その十種神宝を使って守るのじゃ」
「うん。あたい……。村の人たちを守るし、父上が解けなかった十種神宝の秘密を、必ず解いて見せるわ」
「そうか……」
 オババは、安堵のため息をついた。
 この十年……。十年の間、オババと那美、ナギの周辺には、いつも蒜壺一族の影があった。蒜壺の者は、那美たちの監視続け、那美たちをさらう機会をうかがっていた。
 オババは、蒜壺一族の現当主である洪暫に、十種神宝の秘密を、気づかれるかもしれぬという恐怖を抱えながら、那美とナギの双子の兄弟を、ここまで無事に育ててきたのであった。

 那美の、まどろみは、医療休息室に流れたアナウンスの声によって、遮られた。
 アナウンスは、那美と呂騎を呼ぶものだった。
「那美さん、呂騎くん。充分、身体を休ませることができただろう。そちらに迎えの者をよこすので、その者についてこちらに来てくれたまえ」
 その声は、五十嵐参謀のものだった。
 五十嵐参謀は、蒜壺一族と戦い続けてきた那美に多大な関心を寄せていた。五十嵐参謀が、組織AHOの本部がある警察庁の地下五階から、この小笠原諸島の中にあるN島に、わざわざ赴いたのも、蒜壺一族とともに、那美が現れるかもしれないと思ったからであった。
《那美さま……。会議とやらに参加するのですか?》
 那美の足元で、呂騎が那美に尋ねた。
「ええっ」
 那美が、短く答える。
《人と、一定の距離をおいていた那美さまが、なぜ、いまさら、人との交わりを持つのか、私にはわかりません……。また、あの時のような悲劇が……》
 かつて、那美と呂騎は、人と協力して、蒜壺一族と戦ったことがあった。那美と人間たちは協力し合い、蒜壺一族と戦ったが、人間たちは、蒜壺一族に殲滅され、那美と呂騎には深い悲しみだけが残ったのであった。
「呂騎、そんなことを言っている場合じゃあないのよ。事態は切羽詰まっているといってもいいわ」
 十種神宝の内、三つの神宝を奪われた今、過去の悲劇を嘆いて、立ち止まっていてはいけない。過去の悲劇を乗り越え、未来に向かう勇気が必要なのである。
《人を……、今一度、人を信じてみようというのですか?》
 と、呂騎が言う。
 前回、人と協力して戦った時、人間たちの中に裏切り者がいた。裏切り者のせいで、人間たちが殲滅したと言ってもよかった。
「呂騎、あんたたはどうなの? 人を信じないの?」
《私は……》
 古の昔、犬神さまとして人に崇められたことのある餌非一派の一人として、呂騎は、人間を愛していた。平気で人を裏切る人間もいれば、おのれを犠牲にして他者を救う人間もいる。そして、呂騎は後者の人間の暖かさを信じていた。
「あなたは、人を信じているでしょう。信じているからこそ、私と一緒に、戦い続けているんでしょう」
 那美は、呂騎の瞳を覗き見た。
《……私は人を信じています。人が持つ優しさを信じています》
「だったら、迷うことはないわ」
 那美が力強く言う。
「たとえ、どんな未来が待っていようとも、私たちは進むしかないの」
《はい》
 呂騎は、立ち上がった。
「那美さん、呂騎さん、向かいに参りました。準備はよろしいでしょうか?」
 来意を告げる声がインターホーンから聞こえた。
 那美は、部屋のロックを外した。


                 = 餓鬼狩り 第二部 (第四回)へ続く =




にほんブログ村

スポンサーサイト

PageTop▲

餓鬼狩り 第二部 (第二回) 

自作小説

                   餓鬼狩り  第二部(第二回)

 医療休憩室の天井に設置されている、三つの円形上のLEDライトは、穏やかな光を演出していた。
 穏やかな光は、傍らに置かれてある、聴診器、血圧計などの観察用器材や、人工呼吸器、自動式体外除細動器などの無機質な機器にもやわらかい温もりをあたえているかのようでもあった。
 空調設備も行き届いている。排気口から排出されたプラズマイオンは、同時に排出された低濃度オゾンと結合して、空気中の浮遊ウイルスなどを効率的に除去しているようだし、森林浴を思わせる清浄な空気には、自律神経に作用し、精神の安定を保つ、テンペン類などの炭化水素化合物が混入されているようだった。
 那美は、電動アシスト付きの医療用ベッドの上に腰かけていた。穏やかな光と、清浄な空気が、ベッドの上の那美と、那美の足元で眠っている呂騎を、優しく包み込む。 ひと時の安らかな空間がそこにあった。
 度重なる戦いで疲れたのか、それとも、十種神宝のうち三つの神宝を、ナギに奪われた心労なのだろうか、那美は、まどろんだ。まどろみながら、夢を見た。夢の中での那美は十歳だった。
 あの時、洪暫は、オババとともに、人里で暮らす幼い那美とナギを、極異界に連れ戻すため、喪間という熊の蒜壺を、使者として送りつけてきた。那美とナギは、オババによって禁じられていた能力を使って、喪間を、なんとか撃退することができたが、次の使者も、同じように撃退できるとは限らない。洪暫は、屈強な力を持つ蒜壺で知られる熊の喪間を倒した那美とナギの力に、脅威を感じ、喪間以上の蒜壺を、那美とナギが、暮らすあばら家によこすだろう。
 洪暫、いや蒜壺一族にとって、想像以上の力を持つ那美とナギは、恐れであり、もし、蒜壺側に取り込んでしまえば、一族に一筋の光明をもたらす希望かもしれない。
 オババは、蒜壺一族であったが、オババもまた蒜壺と人間の間に生まれた者であった。那美たちと同じように、太陽の下でも普通に暮らせることができた。陽の光の下でも生きることができたから、人の中に混じり、暮らしてきた。人と暮らし、人の情を知った。蒜壺一族ゆえに、人肉を食する宿命から逃れることはできないが、それでも人を愛する喜びを知っていた。
 オババは、那美とナギにも、人を愛する喜び、人から愛される喜びを知ってほしかった。
 喪間を葬った日から、数えて、十三日後、オババは、那美一人を連れて、オババしか知らない人里離れた洞窟に向かった。
「ねえ、なぜ、ナギは一緒じゃあないの?」
 道中で、那美が、オババに聞いた。
「あやつは、自分の力を過信している」
「過信ってなあに?」
 十歳の那美が、質問する。
「確かな自信がないくせに、おのれが、一番強いと思うことじゃよ。強さに溺れる奴は、やがて優しさを忘れる。優しさを忘れた奴は、弱いもの見下すのじゃ」
「弱いものを、見下すの?」
「そうじゃ、まだまだ尻の青いガキのくせに、尊大にふるまうようになる。おのれが一番偉いと思い込み、人の心を平気で踏みにじる……。腹が減れば、うちに帰ってくるような未熟者のくせにな」
 喪間を始末した後、一時、あばら家から出て行ったナギだったが、空腹に耐えかねて、すぐに、あばら家に帰ってきた。黙々と飯をたいあげるナギを見て、オババと那美は、ひとまず安心した。が、胸をなでおろしたのは、その晩だけだった。
 翌日から、ナギは、異常ともいえる行動を行うようになった。
 村人との交わりを避け、野や山を駆け巡り、おのれの体を苛め抜き、体を鍛え上げた。滝に打たれ座禅を組み、精神修行に明け暮れた。そして、陰で、人肉を食しているオババを軽蔑し、自分と同じような能力を持つ那美を、敵視するようになった。
 この力があれば、蒜壺一族など恐れることはない。この力があれば、人の上に君臨できるではないか。
 なのに、なぜ……。姉さんは、この力を誇示しないのだ。なぜ、この力を恐れる、人の感情などどうでもいいのではないのか?
 那美と同様、幼いナギは、人前でおのれの超能力を使った時、恐怖のまなざしを向けられた時があった。。姉である那美は、相手の心情を思いやり、反省したが、ナギは違った。 ナギは、優越感を感じた。優越感は、人に対する下げ済みになり、ナギは次第に、人とは無能で愚かなものと思うようになっていった。
 僕は、選ばれた者。この地上さえも支配できる神のような存在……。
 「人が、神になれるわけなかろう。まして、人と蒜壺の間に生まれたバケモノが、神をきどるなんて……」
 オババが、ため息交じりに言った。
 鬱蒼とした森の中を、歩き回った那美とオババは、水しぶきをあげる大きな滝の前に立っていた。
「わしらが目指す洞窟は、この滝の中にある」
 オババが指さした。
「おいで、こちらから……。水には濡れたくはないだろう」
 オババは、藪をかき分けて、那美を洞窟の入り口に誘った。
 入り口は、大人が一人、やっと通れるくらいの大きさだった。洞窟の中は、案外広く、二、三分歩くと、広さ十平メートルほどの広間に出た。オババは、持ってきた火打石を取り出して、ヘリの部分に置かれてあったロウソクに火を点けた。ロウソクを手に取り、さらに奥に、那美を誘った。しばらく歩くと、洞窟の中にも、小さな滝があった。滝の前に、高さ一メートルほどの円形の岩盤があり、岩盤の上は平らで水平だった。上に、若草色の香り袋が置かれてある。オババは、ロウソクを窪んだ個所に置き、若草色の香り袋を、手に取った。香り袋から勾玉を取り出し、それを那美に見せた。
「わっー きれいね」
 那美は、無邪気に微笑んだ。
 鴇色、空色、緋色、紅緑色、青藤色、白緑、紅梅色、藍鼠色、藤色、鳥子の色、それらの十の勾玉を、岩盤の上に置いたオババは、目をかっーと開いた。
「那美、これから話すことをよく聞いておいてくれ。おまえが、蒜壺と人を結ぶ、鍵になるかもしれぬのでな」
「人と蒜壺が、仲良くできるの?」
 幼い那美にとって、喪間のような蒜壺が人と仲良くできるんどとは、思えなかった。
「蒜壺一族が、人を餌だと思っているうちは、それはかなわぬことだろう。蒜壺に人肉を食さなければ、気がくるってしまうという呪いがかけられているうちは、人と蒜壺は仲良くできぬ」
 オババは、目を伏せた。
「ここにある十の勾玉は、お前の父、千寿が、鬼部(もものべ)一族から奪った十種神宝というものじゃ」
 千寿は、那美とナギが、まだ嬰児の時に、弟である洪暫に命を絶たれてしまっていた。千寿が鬼部一族から十種神宝を奪ったのは、那美とナギが生まれる前のことだった。
「千寿が、なぜ、地獄界に行き、鬼部一族から十種神宝を奪ったと思う?」
「なぜって……」
 那美は、父のことを知らない。竜の蒜壺だったとオババから聞いてはいたが、想像もつかなかった。
「蒜壺一族には、ある言い伝えがあった。十種神宝には、蒜壺一族にかけられた呪い、人肉を食さなければ、気が狂ってしまうという忌まわしい呪いを解くといういい伝えが。だから、千寿は、二度と帰ってこれないかもしれないという危険を顧みずに、地獄界に行き、鬼部一族から十種神宝を奪ったのじゃ。だがな、那美。よくお聞き。千寿には、十種神宝の秘密を解くことができなかったのじゃ。それぞれの十種神宝の力は解くことができたが、どうしても蒜壺一族にかけられた呪いを解く方法を、発見できなかった……」
 千寿は、人の娘を愛し、娘との間に、那美とナギの赤子を授かった。この双子の赤子のためにも、千寿は蒜壺一族にかけられた呪いを解こうとしたのだが……。
「千寿は、わしにこれを託した。那美とナギが十五の歳になったとき、十種神宝を与えよと」
 オババは、鴇色の勾玉を宙に抛った。鴇色の勾玉は、宙で、八握剣というものなった。八握剣……。後年、那美が光破剣と呼んで使う剣である。
 オババは、八握剣をとった。
「この剣は、己の中の怒り、憎しみ、妬みなどを浄化させ、その浄化の気で、敵を斬る剣じゃ」
 オババは、八握剣を、そう説明した。
「怒りや、憎しみを浄化させるの?」
「そうじゃ。怒りや憎しみは、災いをもたらす。たとえ、それが邪悪なもの対しての正しい怒りでもな……」
 オババ、そういうと、八握剣をもとの勾玉に戻した。緋色の勾玉を手に取り、それを宙に抛る。緋色の勾玉は、宙で生玉という十種神宝になった。オババは、両手でそれを抱えた。
「この十種神宝はな、生玉と言ってな……」
 オババは、生玉を力を話したのち、品物比礼、足玉、奥津鏡、辺津鏡、道反玉、蛇比礼、蜂比礼、死反玉と、次々と、その力を、那美に話していった。
「おまえの父はな、これらの十種神宝の中に、蒜壺一族にかけられた呪いを解く鍵があると思って、必死に十種神宝を調べ上げたんじゃがな……」
 オババは、悲しそうな顔をした。
 那美とナギの父、千寿は、十種神宝の謎をすべて解き明かす前に、弟、洪暫の手によって殺させてしまった。
「ねえ、オババ。昔、蒜壺のものは、昼間でも、動くことができたんでしょう」
 那美が言った。蒜壺一族にかけられた呪いは、二つあった。蒜壺一族が、この世にあらわれたときにかけられた呪いと、千寿が、蒜壺一族にかけた呪い……。
 那美は、千寿が、蒜壺一族にかけた呪いのことを、オババに尋ねたのである。
「なぜ、いまは、おひさまの下ではうごくことができないの?」
「蒜壺のものは、陽の光の下では、長くは活動できない。陽の光を浴び続けていると溶けて行ってしまう。おまえと、ナギを守るために、千寿が、死反玉を使い、一族のものに、呪いをかけたのじゃ」
「死反玉は、呪いをかける道具なの? じゃあ、呪いをかけることができるなら、呪いを解くこともできるのじゃない? 死反玉を使って、蒜壺にかけられた、もう一つの呪い、人肉食の呪いを解くことはできないの?」
「千寿は……。千寿は、死反玉を使っていろいろ試してみた……。けれど、死反玉には、人肉を食さなければ、気が狂うという蒜壺一族にかけられた呪いを解く力はなかった」
 オババは言う。
「那美、くれぐれも言っておくが、死反玉を使うときには、気をつけてつかってくれ。いいや、できれば、使うな。ひとつ間違えれば、大変なことになる」
 オババは、空色の勾玉を掌に乗せた。那美は、宝石のような輝きを放つ、それをしばらく見つめた。
「十種神宝のすべての謎が解ける時、神が蒜壺一族にかけた呪いは消滅するのじゃ。お前の父、千寿は、解くことはできなかったが、おまえなら解くことができるかもしれん。人と蒜壺の間に生まれたおまえなら……」
「オババ……」

     
                     = 第二部(第三回)へ続く =



にほんブログ村

PageTop▲

餓鬼狩り 第二部(第一回) 

自作小説

                    餓鬼狩り   第二部(第一回)

 東京から、南南東に一千キロ。太平洋上にある三十余りの島からなる小笠原諸島は、ほとんどが無人島である。人々が居住している島は、父島、母島、硫黄島、南鳥島、に限られ、そのうち民間人が住む島は、父島、母島だけである。硫黄島、南鳥島には自衛隊などの公務員が居住しているという。
 小笠原諸島に点在する島のひとつであるN島には、組織AHOの研究施設があり、組織AHOの科学者たちや、戦闘部門の人員が常時滞在しているが、公には人跡未踏の無人島として認識されている。ここに組織AHOの研究施設があるというデーターは、一部の人間だけが閲覧でき、ここで何が研究され、ここで何がおこなわれているか、知るものは数少ないのである。
 その組織AHOの研究施設があるN島にも、人々の気持ち清新な気持ちにさせる大自然のいとなみがあった。清らかな小川の流れがそうであり、暖かな微風がそうであり、小鳥たちの鳴き声がそうである。
 那美と呂騎は、超絶サイキッカーであるナギとの戦いの後、組織AHO研究施設の医療休憩室で休んでいた。休憩室の窓から垣間見るN島の風景は、大自然のやさしさにあふれている。大地の息吹が、ここからでも感じられる。 
《那美さま……。私がいたらぬせいで、ナギに……》
 呂騎は、ナギに十種神宝のうち三つの十種神宝、奥津鏡、道反玉、死反玉を奪われたことを悔やんでいた。
《あのとき、那美さまが、品物比礼を身に着けていれば、ナギの衝撃破などかわせたものを……》
 那美は、呂騎に十種神宝のうち、すべての邪を払うといわれる品物比礼を貸し与えていた。あの激しい戦闘の中で、呂騎が大怪我を負わなかったのは、品物比礼のおかげであるといえるだろう。
「自分を責めないで……。たとえ、私が品物比礼を持っていたとしても、ナギの衝撃破はかわせなかったと思うわ」
 那美は、人に化身したままの姿で逝きたいと願った琥耶姫の最後の言葉を受け取り、琥耶姫を葬った。その一瞬の隙をつかれ、ナギの衝撃破をくらったのだった。
《那美さま……。あの時、なぜ、琥耶姫は自分を犠牲にしてまで、ナギを助けたのでしょうね?》
 呂騎が言う。
 醜い争いを好み、時には、人間のように相手をだましたりする蒜壺一族。相手を心から思いやるような愛情などは、皆無に等しい。その蒜壺一族の一人、琥耶姫が、なにゆえに身を挺して、ナギを守ったのだろうか。
「呂騎は、琥耶姫が、なぜ、ナギを助けたと思うの?」
《私には……》
 呂騎は、視線を下に落とした。
「私は、琥耶姫の気持ちがわかるような気がするわ」
 那美が、呂騎の頭を撫でた。
「琥耶姫は、ねえ。人間に憧れていたのよ」
《蒜壺の者が、人に憧れたのですか? 蒜壺の者にとって、人とは餌に過ぎないはず》
「蒜壺一族な中でも穏健派である餌非一派のあなたも、人は蒜壺の餌に過ぎないと思っているの?」
《めっそうな……。私は、人を餌だなんて、一度だって思ったことはありません。しかし……》
 蒜壺一族は、人肉を食べなければ、八日後には狂って死んでしまうという。その呪いの習性のために餌非一派も、人肉を食しなければならなかった。
 餌非一派である呂騎は、那美のおかげで、人肉を食しなくても生きることができる。が、つねに那美が呂騎のそばにいなければ、呂騎もまた気が狂うという恐怖に耐えかねて人肉を食したろう。
「琥耶姫は、化瑠魂を途方もない歳月をかけて作ったのよ。人間体に化身できる化瑠魂をね」
 那美は、琥耶姫の最後の言葉を、心の中で反芻した。
 きれいなままで死にたい……。トカゲ顔の醜い姿で死にとうない。
 蒜壺一族でありながら、人間体の姿であった琥耶姫の父と母。いつまでも若々しく、美しい父と母は、琥耶姫の憧れだった。
 琥耶姫は、いつも呻吟していた。
 なぜ、わらわはこんなにも醜いのじゃ。なぜ、母と父のように美しい姿じゃないのじゃ。人は……。人は美しいのう……。わらわも、あんな姿になりたい……。女で生まれたからには、きれいになりたい。
 琥耶姫の、憧れは、那美と同じ容姿を持つナギに向けられてもおかしくはなかった。男でありながら、女と見間違えるナギの美しい容姿は、琥耶姫の心を揺さぶった。
(琥耶姫……。もし、生まれ変われることができるのなら、人として生まれてきて……。女として、もう一度)
 那美のまつげが揺れた。
 呂騎が言う。
《神は、なぜ、蒜壺一族に人肉を食さなければ、八日後には気がくるって死んでしまうという業を与えたんでしょうね。それさなければ、蒜壺一族と人は、仲良くやっていけたかもしれないのに……》
 那美は、呂騎の言葉に無言で答えた。
 人と蒜壺一族の間に生まれた那美は、人の里で暮らしたこともあって、人の優しさも知っていたが、人の愚かさ、醜さも知っている。時として、蒜壺一族以上の残虐さをみせる人と、強さを競い、争いを好む蒜壺一族は、はたして仲良くやっていけるのだろうか?
「呂騎、そこに横になって」
 那美が、呂騎に休むように促した。
《生玉の御業を使うのですか?》
 呂騎が言う。
「ええっ、そろそろやっておかないと……」
 那美は、呂騎から頭のプロテクターと胴のプロテクターを外してやった。懐から生玉の勾玉を取り出す。
 呂騎も、また蒜壺一族である。生玉の力を借りなければ、人肉を食する恐怖からは逃れられない。生玉の力によって、呂騎は人肉を食しなくても、狂うことなく生きてゆけるのだ。
「慈愛の御業をいまここに」
 緋色の勾玉が七色に輝きだす。呂騎は七色の光に身をゆだねた。呂騎の体毛が金色になった。心臓音が高鳴り、呂騎は苦しそうにぜいぜいとあえいだ。が、苦しそうにしたのはほんの一時だった。生玉の七色の光に優しく包み込まれた呂騎は、静かに目を閉じ、安らかな寝息をたてたのだった。 
 眠る呂騎の傍らで、那美は、ナギとの戦いを振り返っていた。
 光双剣や、衝撃破、テレキネシスで、那美を苦しめたナギ。ナギは、那美もまた瞬間移動を駆使できると思ったようだった。が、那美には瞬間移動などという能力はない。敵の居場所突き止める奥津鏡と、吹きすさぶ風のように移動できる足玉の力を最大にして、ナギの瞬間移動先を突き止め、瞬時に移動したのであった。
(奥津鏡を、ナギに奪われたしまったいま……)
 那美に不安の波が襲い掛かる。
 足玉は、手元にあるが、奥津鏡は敵におちた。光速に移動はできるが、瞬時に敵の居場所を突き止めることはできない。敵の移動先を突き止める奥津鏡がなけりゃあ、足玉の力を最大限にしても、ナギには追い付けないのである。
(いや、それよりも……。父、千寿が絶対、敵に奪われてはいけないと言われていた勾玉、死反玉を、ナギに奪われてしまった)
 一度、死んだものを再び蘇えさせることができるという死反玉。死反玉は、本当に一度、死んだものをこの世に、蘇えさせることができるのだろうか?
 蒜壺一族の現当主、洪暫は、死反玉の使い方を、おそらく知っているだろう。
 洪暫は、どのように死反玉を使うであろうか?
 那美は、両手で顔を覆った。

           
                = 第二部 第二回へ続く =

PageTop▲

平成30年 松納 

エリア・トピックス

                 松納 大渡のどんと祭り
 
   早いもんで、平成30年も7日経ってしまった。
   1月7日は、松納ということで、正月の松飾を取り払い、
   大渡川で行われている“大渡どんと祭り”というところに
   松飾を納めてきた。
   (1月7日に松飾を取り払い、神社などで行われる“どんと焼き”で、
    松飾りが焼かれるわけだが、釜石は、松払いと、どんと焼きが
    一緒に行われるのである)
   ちなみに、ネットで調べてみると、どんと焼きは地方によって7日の
   ところもあれば、14日のところもあるらしい。
   で、いまさらいうべきことではないかもしれないが、元旦から
   松納までが松の内、松納の後を松過ぎという。

  縺ゥ繧薙→逾ュ繧翫€€・胆convert_20180107102229
      《大渡どんと祭り お神酒などが一緒におさめられていた》

   冬晴れの青い空に溶け込むように上ってゆく白い煙を見ていて、
   ふと、考えた。
   おさめられた歳神さまは、どんと焼きの煙とともに
   天にかえってゆくというが、事情があって正月の松飾を
   納めることができず、松過ぎになって、一般のごみと
   一緒に、松飾を投げてしまうことしかできなかったら……。
   その松飾とともにいた神様はどうなるのだろう。
   ごみとともに焼かれて終わりなのか?

   まっ、かんがえてみてもしょもないことなので、
   お酒を飲んで、忘れたふりをしよう。
   そういうことで、今年もよろしくお願いします!

   縺ゥ繧薙→逾ュ繧翫€€・狙convert_20180107102145
    《大渡どんと祭り  昔はお餅も、納められ、その場で焼いていた》
     いまは、お餅はうけつけないのである。

にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 釜石情報へ
にほんブログ村
↑ クリック、お願いします!

PageTop▲

餓鬼狩り (第七十四回) 

自作小説

                     餓鬼狩り   (第七十四回)

 琥耶姫を葬った那美に,隙が生じた。すかさず、ナギが、那美に向って衝撃波を放つ。那美は交わしきれず、ナギの放った衝撃波をくらった。もんどりうって倒れる那美。ナギが光双剣を宙に放り、両手で丸い輪を作ると、那美の胸元から香り袋が飛び出た。ナギがアポート(物体引き寄せ)を使い、那美から十種神宝が入った香り袋を奪おうとしているのだ。
 呂騎が跳んだ。跳んで、香り袋をナギに奪われないように、ナギと香り袋の間に入り込んだ。
「おのれ!」
 ナギは宙に浮かせてあった光双剣で、呂騎を斬りつけた。よほど慌てていたのだろう。ナギは呂騎を斬りつけたつもりだったが、光双剣は香り袋を切り裂いてしまった。切り裂かれた香り袋から、現在(いま)那美と呂騎が使っていない勾玉があふれ出る。
 ナギは、慌てて宙に飛び散った勾玉を回収しようとした。が、宙に飛び散った勾玉を、回収しようとしたのはナギだけではなかった。呂騎もまた散らばった勾玉を回収しようとした。ナギの衝撃波をくらい、倒れていた那美も、たちあがり、散らばった勾玉の元の走る。
 現在(いま)、那美たちが使用している十種神宝は、光破剣、蜂比礼、品物比礼である。宙を駆け回るために足玉も使用していたが、足玉は香り袋の中にいれたまま使用していたので、いまは手元にない……。
 那美と呂騎は、散らばった七つの勾玉のうち四つの勾玉を回収することができた。残り三つ。空色の勾玉と紅緑色の勾玉、藤色の勾玉が、ナギの手に落ちた。
 ナギが那美から奪った勾玉のうち、紅梅色の勾玉は、奥津鏡という十種神宝である。これを奪われると、蒜壺一族がどこに現れたのか探知しににくなる。藤色の勾玉は、俊敏な動きで走る伽羅の動きを封じ込めた道反玉と呼ばれる十種神宝である。空色の勾玉は、禁断の十種神宝、死反玉である。一説によると死反玉は、死者を蘇らせるという。
 呂騎がテレパシーを那美に送る。
《那美さま……。三つの十種神宝がナギに奪われてしまいました》
「奪われたら、奪い返すだけよ」
 那美は、ナギを睨んだ。
「僕から、これを奪えると思うのかい? 姉さん」
 ナギは不敵に笑った。
「返してほしいなら、極異界まで取りにおいでよ」
 十の十種神宝のうち、三つの十種神宝を那美の手から奪ったナギは、一旦、極異界に帰るつもりでいた。琥耶姫をはじめ、風のイ、大地のヌ、その他多くの餓鬼を失ってしまい、戦力が激減している。おのれの疲弊も激しい。ナギは、極異界に帰り、体制を整えてから那美と再び、戦おうと思っていた。
「逃げるのね」
 と、那美が言う。
「逃げる!? 僕が? なんで、僕が逃げなくちゃならない? この場から逃げ出したいのは姉さんだろう。立っているのもやっとなくせに……」
 那美と呂騎は、N島に着いてから、休む間もなく戦い続けてきた。毒虫を操る食法と戦い、風を自由自在に動かす風のイ、大地を砕く大地のヌを葬り、組織AHOの研究施設の中に入ってからは、疾行、神通、食毒らの餓鬼群と戦ってきた。餓鬼群を組織AHOの室尾たちと壊滅させたあと、待っていたのは、最強の戦士ナギとの戦いであった。
 度重なる戦闘によって、那美の体力は、限界にきていたのである。
 那美が言う。
「立っているのもやっとなのは、あなたも同じこと……。ナギ、あなたの体力とて、無尽蔵じゃあないでしょう。脚がふらついているわ」
 那美と同じように、人と蒜壺との間に生まれたナギもまた、体力の限界に来ていた。
「あなたの超能力……。そのなかでも瞬間移動能力は、著しく体力を消耗するはずよ」
 那美とナギは、前に一度、戦ったことがあった。ナギが勝利をおさめ、那美は敗退し、かろうじて逃げることができた。その戦いで、那美は、ナギが瞬間移動能力を使うと、極端に体力を消耗させることを知ったのであった。
「極異界に帰るくらいの体力は残っているさ」
 組織AHOの上空に開いた極異界の入口は、逃亡しようとしているナギを、歓迎するかのように雷鳴を響かせていた。
「伽羅、そこにいるんだろう」
 そう、ナギが言うと、浄化槽の陰から伽羅が出てきた。ナギが上空から降下し、伽羅の肩を抱き、再び宙に舞い戻った。宙に舞い戻ったナギと伽羅は、極異界の入口に向って上昇してゆく。
「逃がすものか!」
 那美が、ナギたちを追おうとした。
《無茶です、いけません、那美さま。その体で敵の本拠地である極異界にのりこむつもりですか》
 呂騎が、那美の裾にくらいついて那美を止めた。
「止めないで、放してよ、呂騎! 十種神宝が奪われたのよ」
《奪われたら、奪い返したらいいだけのこと》
「そんなのんきなことは、言っていられないわ。十種神宝が悪用されたら……。十種神宝のために犠牲者がでたら……」
 那美は、人を助けるために十種神宝を使い続けてきた。が、巨大な力を秘めた十種神宝は、使うものによって、人とその周辺に壊滅的な破壊をもたらす。
《那美さま、死ぬつもりですか。いまナギたちを追うということは、死ににゆくようなもの》
 呂騎は、那美の裾を引っ張るのを止めて、那美の前に立った。那美は、瞳から大粒の涙を流している呂騎の姿をそこに見た。
《死んではいけません、那美さま。死んではいけません。那美さまが死んでしまったら、誰が、蒜壺一族から人間を守るのです。誰が……一体誰が、誰が、人を……人を守るのですか》
「呂騎……」
《那美さまは、希望なのです。人と……。そして、われわれ餌非一派の》
 蒜壺一族の中で、餌非一派は、常に人とともに生きようと努力してきた。人肉を食べなければ七日目には気が狂ってしまうという呪いと戦い続けながら……。
 組織AHOの研究施設の上空に開いた極異界への入口が、一つの劇の終演を告げるように閉じてゆく。東の空に陽が昇り始め、やわらかい風が、辺りを彷徨い、小鳥たちのさえずりが聞こえてきた。
「わかった……。ひとまず引き返そう」
 那美は、自分に言い聞かせるように言った。


              = 第二部、第一回へ続く =
 

PS、明けましておめでとうございます。またまた、前回からずいぶん空いてしまいました。
   待っていただいていたみなさん、ごめんなさい(待っている人、いるのかな?)
   餓鬼狩りは、次回から第二部になります。楽しみにしてね!


にほんブログ村


PageTop▲

Menu

プロフィール

本も大好きですが、いい大人なのにももクロを今宵なく愛しています。

パワーミツオン

Author:パワーミツオン
FC2ブログへようこそ!
市民劇場の脚本を書いたり、本を出版したり(にゃんにゃんニャンタの大冒険!)、ブログで小説やら、街の紹介を行っている、とりとめもない男です! 

故郷を愛していますー。よろしく

ナイスな本!

古今東西、感銘を受けた小説を紹介して行きます。(不定期)

       

「竜馬がゆく」司馬遼太郎・著 本好きの人間なら、一度は読んでおきたい誰もが絶賛する名作である。小生も、高校の時に、この本で出会い、もう七回も読み込んでいる。が、なぜか、飽きない。江戸末期の人間たちが、生き生きと描かれており、読めば読むほど味が出てくるのである。日本男児なら神棚にあげておきたい名作である。

 エキサイティングな本!

謎解きの面白さ、ストーリーの奇抜さに興奮した一冊である!

「千年王国のしらべ」 世界の奇跡を調査する、『奇跡調査官』シリーズの一冊。 この千年王国のしらべは、最後の最後まで謎が満ち溢れている、シリーズ屈指の名作である。

続・エキサイテイングな本!

巧みなストーリー構成と、凝った演出で魅せる本を紹介します!

「クリムゾンの迷宮」 ご存じ、破竹の大活躍をしている貴志祐介氏の珠玉の一冊である。貴志氏の作品は、どれも素晴らしいものばかりだが、その中の一冊と言われたら、迷わず、この本を差し出すだろう。

  感動した本!

読んでゆくうちに、感動して涙を流してしまった本を紹介します!

「夢をかなえる象」 この本は自己啓発の本なのだが、ちまたにあふれている独善的な啓発の本ではない。神様であるガネーシャと、僕の、ユーモアたっぷりのかけあいは、最後のガネーシャの言葉「成功だけが人生やない、理想の自分をあきらめるのも人生やない。ぎょうさん笑うて、バカみたいに泣いて……」に、つながる。お別れの時のガネーシャの言葉には、不覚にも涙を流してしまった。

ナイスなミステリー

いまやミステリーの世界は、大幅にその範疇を拡げ、社会派ミステリーや青春ミステリー、ユーモアミステリーに医学ミステリー、警察内部などを告発するミステリーなど、さまざまのものが、溢れています。その中で、面白かったと思うミステリーを紹介します!

  

「パラドックス学園 ~開かれた密室」 作・鯨 統一郎 この物語はパラレルワールドをモチーフにした快作である。こちらの世界で、超がつくほど有名な作家が登場人物として次々出てくる。シャーロック・ホームズの産みの親、コナン・ドイル、アルセール・ルパンの作者、モーリス・ルブラン、名探偵ポアロを世に送り出したアガサ・クリスティー……。それらのミステリ小説界の大御所たちが密室で起こった殺人事件を解決するために、奔走するのである。 さて……、ミステリ界の大物ジョン・ディクスン・カーを殺した犯人は? 犯人は、まったくもって意外な人物である。パラレルワールド舞台にした小説だから、成しえたトリックなのだが、これを推理小説と言ってよいものだろうか。 その判断は、読んだ人に任せるしかない。

続・ナイスなミステリー

おもしろかったと思われる、エンターメントに溢れるミステリーを紹介します!

   

「アリアドネの弾丸」 海堂 尊・著 (宝島社) 海堂氏といえば、第4回『このミステリーがすごい!』大賞で、見事、大賞の栄冠を勝ち取った作家である。大賞を受賞した「チーム・バチスタの栄光」はテレビドラマや映画になり、世間から注目され、テレビも映画も本も大ヒットしたのであった。この本「アリアドネの弾丸」は、チーム・バチスタのデコボココンビ、行灯こと田口と厚生省の火喰い鳥、白鳥がまたもや出てきて大活躍する推理物である。このシリーズは「チーム・バチスタの栄光」から始まって、「ナイチンゲールの沈黙」「ジェネラル・ルージュの凱旋」、「ジェネラル・ルージュの伝説」、「イノセント・ゲリラの祝祭」そして、この「アリアドネの弾丸」で6冊目である。6冊の中でどれか一つ読めと言われたら、迷わず、この「アリアドネの弾丸」を推薦しまーす。そして、シリーズ最終作になる「ケルベロスの肖像」残念ながら、まだ未読ではあるが、期待を裏切らない、デキになっていると思う。

 人気作家の本!

ベストセラーを次々と生み出す人気作家の本を、毎月1冊の割合で、取り上げてゆきたいと思います!

 

「永遠の0」 百田尚樹・著  いま、話題になっている本である。(H26,1)文庫本で350万部という文庫本で一番売れた本でもある。おいおい、この出版不況といわれる現在、どうしてそんなに売れるんだ? と、いう疑問がふつふつと心の中に起こり、本屋に行って買ってきた。買って、直ぐ読みたかったが、この小説を原作にした映画もやっていたので、まず、映画から観てみた。一言で言って、大変良い映画であった。一緒に行った友人が「これからの人生を変えるかもしれない映画だった」と言っていたから、感動したのは、小生だけではないようである。で、原作を読んでみる。第二次大戦中、活躍した0戦という戦闘機をモチーフにした秀作である。決して読んで損はしない。一年に一度は手にして見たい小説であった。  

 ナイスなマンガ!

人を夢中にさせる本は、小説だけとは限りません。時を忘れ、無我夢中で読んだマンガ本を紹介します!

  

「仮面ライダー スピリッツ」(全16巻)原作・石ノ森章太郎、漫画・村枝賢一  原作の石ノ森章太郎版、仮面ライダーを、よく知らない世代でも、十分楽しめる作品になっている。幼い時、仮面ライダーと接した世代には、当時の格好よくて、優しいライダーがそこにいる。仮面ライダーを描いた漫画は、ちまたにあふれているが、読んでいて、涙がでるほど恰好いいライダーが、描かれている本は、この本だけだと言っても過言ではない。 「滝、今夜は俺とおまえでダブルライダーだな」 本郷が、言った第一巻の名セリフは、当時、ライダーに憧れた、すべての者たちの心に響きわたる。

続・ナイスなマンガ!!

なんか、こう疲れていても、時間を無駄にしたくないとき、無性にマンガを読みたくなる時があります。そんな、ひとときの清涼剤になってくれたマンガを紹介します!!

   

「悪魔くん千年王国」(全)ちくま文庫。著・水木しげる。NHK朝のテレビ小説「ゲゲゲの女房」でまた一段と有名になった漫画家、水木しげる氏の本である。現在、市場に出ている「悪魔くん」の名を冠したマンガ本は、水木氏が貸本屋時代に描いた「悪魔くん」、少年マガジン版「悪魔くん」、少年ジャンプに連載された、この「悪魔くん千年王国」の3つである。(コミックボンボン版、コミックBE版は除く)この「悪魔くん千円王国」は、水木氏が諸々の事情で中断した貸本屋時代の「悪魔くん」を完成させた形で描いている。(小生は、そう思うが、みなさんはどうですか?)千年王国をつくるために、家庭教師の身体を乗っ取り、自分の使徒にするやり方には、少々疑問に思うが、何度でも読み返してみたい本ではある。

 ナイスな映画!!

心に残った映画、わくわくはらはらした映画、涙を流してしまった映画を紹介してゆきます!

   

「サウンド・オブ・ミュージック」1965年公開。20世紀フォックス提供。この映画はミュージカル映画である。小生、この映画を見るまでは、ミュージカル映画に関心がなく、もっぱらSF映画やら、怪獣映画ばかり観ていた。が、あるとき偶然、地方の映画館で怪奇映画と、この映画が、2本立ててかかった。小生のお目当ては、もちろん怪奇映画であったが、いつのまにか先に上映された「サウンド・オブ・ミュージック」のとりこになってしまい、怪奇映画など、どこかにぶっ飛んでしまったのであった。(今でも同時に封切られた怪奇映画の名を思い出せないでいる)主演のジューリーアンドリュースの魅力に心が激しく波打ち、全編に流れる名曲の数々に涙腺がゆるみぱなしになり、あげくの果てには、映画館で一緒になって歌い出したのである。(心の中で……)「エーデルワイス」「ドレミの歌」「ひとりぼっちの羊飼い」みな、今も愛されている曲である。

 続・ナイスな映画!!

心に沁みる映画は、つらかったり、悲しかったりしたとき、ふと想いだすものである。感動は人に勇気や希望を与えるものだと信じてゆきたい。そんな想いを与える映画を紹介してゆきます!

「カラー・パープル」ワーナー・ブラザース映画・監督、スティーブン・スピルバーグ。スピルバーグ監督は「シンドラーのリスト」で初めて、アカデミィー賞、作品賞に選ばれたが、本作はそれに勝る人間ドラマを描いた秀作と言っても過言ではない。人種差別や男女差別を真っ向からとりあげ、人間にとって、何が一番大切なのかを、高らかに謳いあげている。ぜひ、見て欲しい名画である。

アマゾンさんの広告です!

オンライン小説のサイトです!

飛ばすな80くん格言集

今日の格言

黒ひげ危機一発のコアラ版です!

MMOタロット占い

時計付きタロット占いです!

最新記事

愛しきアナログ・ゲーム その1

子供の時、夢中になったゲーム(TVゲームは除く)を紹介しまーす! いまでも人気があるゲームたちのなので、容易に手に入れることができます。

  

「ウノ」 カード・ゲーム 子供のころ、トランプに飽きたとき、誰かがクラスに、この“ウノ”を持ってきて、おおいに盛り上がった経験がある。ルールも簡単で、色鮮やかなカード・ゲームは、修学旅行のバスの中のゲームの定番となってしまった。

愛しきアナログ・ゲーム その2

ボードゲームには、テレビゲームでは決して得ることができない楽しみがある。子供のころは、新しいボードゲームがやれたら、その日一日はバラ色に包まれたものである。

  

「モノポリー」世界大会が開催される大人気のボードゲームである。小学生のころ、このゲームをやりたいためにそろばん塾をさぼったときがあった。

愛しきアナログ・ゲーム その3

みんなでワイワイ、がやがや、楽しくなるパーティーゲームを紹介します!

   

「ピット」 ルールもいたって簡単! 「チン」とベルを鳴らし、9枚のカードを素早くそろえた人が勝ちというもの。いっせいに、カードを9枚、揃えようとするので、盛り上がりかたは半端じゃあない。もりあがって「うるさい!」と、近所から苦情が来た時があった。

ブログ村で、go! 

足あと

アルファーポリス・ランキング

カウンターだよ!

現在の閲覧者数:

検索フォーム

ブロとも申請フォーム